進路について考える:序章:ピーシズに想いを寄せる…の巻

こんにちは!クリップスのムリンズ由美子です

HPに載せる原稿の元になるメッセージを投稿してみることにしました

人生、喜怒哀楽、イロイロなことが起こります

もちろん、喜ばしいこと、楽しいことで満ち溢れる人生であれば、きっと「バラ色」と呼ばれるのかもしれません。でも、意外にも、驚くほどの熱量や行動力を駆り立てるのは、怒りや哀しみだと思うのです

ピーシズは、マイナス感情から出来上がるのではありません

ただ、これまでの怒りや哀しみから得たエネルギーもまた、この道のりに必要な動力でした

阿古屋貝に入れる小さなイガイガ(異物)…それがなければ美しい真珠もないわけですから、負のエネルギーは小さな異物であり、今少しの真珠の層を重ね始めたところです

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PIECES by Clips ピーシズに想いを寄せる     

     クリップス・グループは全ての命を尊重し、全ての命の可能性を信じ、全ての命が持って生まれた意味を追求する

これは、事業立ち上げの際、経営理念の冒頭に持ってきた一文です。私にとって揺るぎないマントラであり、クリップスの原点です

ピーシズbyクリップス(以後ピーシズ)は、障がいを持つ18歳以上の個人を対象にした、日中の活動場所です
私事になりますが、重度の自閉症スペクトラム障がいと、てんかんを持つ息子が18歳を迎えて間もなく、学校を卒業し、社会人となりました

最初に入った就労継続支援B型事業所を4ヶ月足らずでクビになり、次の事業所も実習の最中断られ、本当にいくつもの事業所を巡り、個々の事業所が抱える課題や、思想に触れることになりました

「作業中、ずっと座っていられず立ち上がる。いつ起きるかわからないてんかん発作に対応できない」

息子が受け入れてもらえない理由として挙げられました(クビに繋がった直接原因はシリーズの一回目に記載)

 

いつ起きるかわからないてんかん発作は、そもそも安全に1人で通所するのが無理です。つまり1人通所を基本とするB型は…

      オタクのお子さんには「無理」

てんかんは罪ですか?てんかんを持っている個人の可能性は限定されるべきですか?

ずっと座っていられません、ときどき声も出ます

      オタクのお子さんには「無理」

障がいの診断はくだっていませんが、私もずっと座っていられません。仕事の間、何回も立ち上がっては歩いてリセットしたり、考えをまとめたりします

 

私が当初就労継続支援B型に拘った理由の一つは、息子の持つ可能性を伸ばしてあげたいと言う気持ちからでした

もちろんB型でなくてもいいと言うことは、今はよくわかるのですが、一般的には、B型は経済活動を行っていると共に、明確な目標があります

何より工賃と言う対価が発生するため、「社会人らしさ」があり、卒業後の進路として望ましく映ります

 

たくさんの、障がい特性を持つ個人は、大きなノビシロを持っています

私の息子も例外ではありません

少し時間は掛かるし、彼に「響く」教え方をする必要があります

それでも、「目標」として掲げたものは、全て学習してきました

学校卒業イコール学ぶことを止めることは、私が想像する個人像とは違います

新しいことを学び、新しい発見があれば、日常をただやり過ごすだけではなく、社会の一員となって輝けると思うのです

 

もちろん障がい特性を抱える彼らは、学び方も、できることも、10人いれば10通りあります

ジグソーパズルのピースのように、100ピースあれば、全部形が違います

ただ、そのピースは、一つ一つ、パズルの中での場所・役割があります

どのピースが欠けても、最終的な「絵」は完成されません

逆に言うと、一つ一つのピースが絡み合い、組み合わさると、個々のピースでは想像もできないような「絵」を作り上げるのです

私はその「絵」を完成させ、見てみたいのです

個人、すなわち、個々のピースは形も違うし、何になるのか想像に難くても、ピースが集まる(ピーシズ)ことにより、そこには確かな何かが生まれることを、私は信じて止みません

 

まずピーシズは生活介護からスタートします。就労継続支援B型未満の障がい特性を持つ方を対象にします

ジグソーパズルに例えるのなら、難易度「中」の個性が集まって作り出す「唯一無二の絵」を想定しています

現在想像する「絵」はもちろん絵画ではありませんが、個々が、自分たちの特性にあった生産活動をすることで生まれる…

それは農作物かもしれないし、食品かもしれない、工芸品かもしれない…可能性は無限

その作品を世に送り出し、社会と繋がること、それが私の想像するピーシズの姿であり、目的です

 

まずは、生活介護のピーシズがどんな成果物に繋がるのか、私は今からワクワクしています

これは私のモノサシの押し売りです

個人によっては、生産活動・経済効果など興味がないかもしれません

私の息子だって興味があるわけではないのです。本人はその可能性にすら気付いていないのです

だからその可能性に触れさせてみたい、もしかしたら新しい知識やスキルに、喜びを感じるかもしれない

ピーシズが協力し合って完成させた「絵」に興奮するかもしれない

 

人生設計が苦手な障がい特性を持つ個人に、選択肢を与える…それがピーシズの真の目標と信じています

ムリンズ由美子

PROFILE
クリップスグループ代表:ムリンズ由美子

東京都在住。一男一女、施設に暮らす兄、黒柴犬(オス)、アメリカ人の夫。
幼い頃から身近な家族を含め、多国籍の障がい者、高齢者と接する機会に恵まれました。
その触れ合いは、人間の純粋な本質と、障がいや高齢の方々の世界には、国境がないことをおしえてくれた、私の原点です。