嵐を呼ぶ男…その②…の巻
こんにちは!クリップスのムリンズ由美子です。
さて、2025年の幕開けは、前コラム通り、クライマックスに欠ける明け方でしたが、健康で新年を迎えられたことは喜ばしいことです。
そして気付くともう2月。
さて、人間には楽しみがあります。楽しみがあれば幸せを感じ、日々のモチベーションとなります。人間は(私は)単純にできています。
「頑張ったご褒美」と言い訳をしては、魅力溢れるスイーツを買いに走り、好きな食材を取り寄せたりします。
間違えなく太るとわかっていても、からだに悪いと言われても、食への関心は媚薬のように理性を惑わせます。壊れた理性の中で味わう食材は、この上ない至福です。
ただそういうときに胸の奥がチクリと痛み、罪悪感に苛まれるのです。
私はいつでも好きな時に、自分に都合のいい言い訳を作って、好き勝手できるのに対し、施設で暮らすタケたちは、出された食事を取り、就寝時間を決められ、順番を待ってお風呂に入るのです。
仕方のないことだとわかっています。集団生活をするためにはそれなりのルールが存在し、それを遵守しなくては、秩序が保てません。
しかし、人間は時々ちょっとだけルールの外に出たいのです。私がからだに悪いとわかっていても、高糖質、高脂質のものが食べたくなるのと同じで…
でもそれが「できる」か「できない」かを考えた時、苦い想いがします。「できる」私には選択肢が存在します。自分が太ってもいいから美味しいスイーツを食べたいと思えば、それを具現化する選択ができるのです。
タケにはその選択肢はありません。
タケにとっての楽しみは…そんなことをよく考えます。
- 家族と一緒にいること
- 好きなものを好きなだけ食べること(妹のモノサシに準じますが、あながち間違えではありません)
- 好きなだけ着替えて、1日中ドライブしていたい(着るものに拘りがあり、気に入らないと数秒で着替えたい。1時間に30回着替えることもあります。その後、車の後部座席にシャチョーのように座って外を見るのが好き♥)
そして現状はと言えば…
- 私と会うのは、月に2・3度、1-2時間だけ。自宅で過ごせるのは、年にたった一回。2泊程度
- 出されたものを、出された時間に食べるだけ
- 施設では人材不足により、何度も着替えるなどと言うワガママは通りません。ドライブにもよく連れていってくれますが、やはり日常と言うわけにはいきません
私たちが当たり前に持っている「自由」や「選択肢」を持たないオニイに対し、年末年始、妹ができること
- ちょっと鬱陶しいぐらい愛情を表現する
- これでもかと言うほと、好きな食べ物を用意する
- 怒らない、イライラしない。脱衣を繰り返しても、私はほんの3日だけ頑張ればいいこと。いつもは我慢しているのだから、家に帰ってきたときは、思い切り脱いでもらう!
- 午前午後のドライブに、全食好物メニュー。全てデザート付きで、オヤツもプチ贅沢!
年に一回。たった一回の自由です。胃薬を用意して、ワガママいっぱいで、そんなルール違反、一年に一回ぐらいあってもいい…そう思っています。そんなタケと過ごす時間の中で、少しだけ自分を戒め、今年も自分にできることをやってみよう…と思うのです。
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