嵐を呼ぶ男、その①…の巻

明けましておめでとうございます!クリップスのムリンズ由美子です。

私は新年になると、だいたい新年病になり、その後50%の確率で5月病になります。

つまり今の時季の私は、始まったばかりの年に対して、大きな志を持ち、やる気マンマンなのです。

今年の目標を胸に抱き(そのうち公開します)、昨日は、初詣に出かけ、ケチったわけではないのですが、財布に10円玉が2枚しかなかったので(お札を投げ入れる勇気もなく)、20円をお賽銭箱に投げ入れ、手を合わせてきました。

神様は賽銭の金額で差別をすることはないと信じます(少し疑いながらも)。

今年も、普段アメリカにいる夫とミナが帰国し、ムリンズ家の4人が揃い、おにいのタケも加わり、賑やかに年末年始を過ごしました。

と、ありきたりの新年の家族像に聞こえますが、3が日の明けたその日は、まるで泥棒が入ったかのように、家の中は荒れております。

紅白歌合戦の歌声が背後で流れ、ゆく年くる年の鐘を聞いたので、新年が明けたのだろうと想像しますが、言い表すほどの厳かで美しい光景からは程遠く、警報級の嵐の中で船の舵を取るべく、勇ましい迎春でした。

警報級の嵐――命名するのであればハリケーン・タケ

ハリケーン・タケの特徴:限定的なハリケーンで、年の瀬から年始に発生し、集中的な被害を及ぼす。壊滅的ではあるが、ニュースに取りざたされることはなく、経済的なダメージは、家庭内のレベルに留まる。

傾いた額縁に、ダイニングチェアのクッションは、固定するための紐が無残に千切られ、無造作に床に落ちている状態。コタツ布団は剝ぎ取られ、ただのちゃぶ台になったコタツと座椅子は、バラバラに転がり、綺麗に畳んでおいた洋服類は、無残に散らかり…映画であれば、犯人が重要な「何か」を物色した後の光景と言える状況です。

が、しかし、この光景は、映画のシーンでもなければ、泥棒に入られたわけでもなく、リアルな我が家のスナップショットなのです。

あ~、タケが帰ってきたわ~

そんな余韻に浸れるのは、タケが去った後のこと。ハリケーン上陸中は無我夢中で、「何か」を達成することに追われていた気がします。

自分なりにタケが楽しめるように頑張っているつもりですが、タケを施設に送って、その後ろ姿を見ると、毎度のことながら、何かやり残した感が拭い切れないのです。本当にタケは楽しかったのだろうか。ガミガミと怒っていた自分も否めず、ビックリするほどの後悔に襲われるのです。

「精一杯やったよ。きっと楽しんだよ、タケ」家族は言ってくれるけど、毎回このタイミングで、バカみたいに落ち込む自分がいます。

私はタケに何をしてあげるべきだったのか?

次回に続く