血は水より濃いのでしょうか…の巻 その②

こんにちは!クリップスのムリンズ由美子です。

血筋ってそんなに大切?…続きです。

 

DNAの提供者である生みの親

人生の道しるべとなる育ての親

 

血の繋がりとは神秘的でありますし、確かに自分に似ている子供を見ると、嬉しさが広がります。その反面、もし自分に持病があれば、我が子にそれが遺伝し、いずれその病気を罹患するのだろうかと心配します。

ハイディの家族は、とても仲の良い家族でした。全員白人だったので、言われるまでわかりませんでしたが、結局わかろうが否かは大したことではなく、仲が良い、互いを尊重し合う家族と言うことが大切に思えます。

義妹も同じです。どう考えても白人と黒人の親子で、父親の存在がない中、血縁関係がないことは明らかです。しかし義妹の子供に対する愛情は大変深く、子供(私には甥に当たります)が母親に寄せる信頼は、絶対的なものです。

両親が他界した今では立証する気もありませんが、たぶん私は両親の実子で、兄のタケも、血を分けたきょうだいだと思います(私は両親にも兄にも全く容姿は似ていないと言われますので、真相はわかりません)。がしかし、もし、何かの勘違いで、私と兄のタケには血縁関係がなく、私は両親の子でもないと判断されたとしたらどうでしょう。

 

私は兄への愛情がなくなるでしょうか

愛しんで育ててくれた両親への感謝はなくなるでしょうか

 

そんな質問を投げかけるだけ、バカらしく思います。

タケは血が繋がっていようが、いまいが、私の愛する兄であり、私が生きている限り、兄を守り続けます。

血は水より濃いかもしれません。親から受け継いだDNAをときとして鬱陶しく思う個人もいるかもしれません。でも、有人のハイディがそうであったように、私の義妹が「子供を授かった」ように、人を愛する気持ちは、血も水も関係ない、家族と言うユニットを作り上げるのだと信じています。

現実の世界は、短絡的に家族愛を切望できる場所ではないかもしれません。全ての人間が愛情を持って人と接するとは言えませんし、私利私欲・貪欲・残忍・妬み・虐め・・・パンドラの箱に詰まった人間の悪行が横行していることも否めません。それでも、どんな形でも親族になったのであれば、愛情のかけらが存在することを心から願います。

 

血が水より濃いとしたら、それは「理科」での話だけであって欲しいものです。

ムリンズ由美子

PROFILE
クリップスグループ代表:ムリンズ由美子

東京都在住。一男一女、施設に暮らす兄、黒柴犬(オス)、アメリカ人の夫。
幼い頃から身近な家族を含め、多国籍の障がい者、高齢者と接する機会に恵まれました。
その触れ合いは、人間の純粋な本質と、障がいや高齢の方々の世界には、国境がないことをおしえてくれた、私の原点です。